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SPEAKS1 伝える

発達障害に確かな効果が認められ、世界中で療育現場に取り入れられているABA(応用行動分析)。

私たちは、日本でもすべての発達障害児が、誰でも安価に、効果の高いABA早期療育の恩恵を

受けられるよう、日本に正しい情報を伝え、広める活動をしています。

おもちゃと赤ちゃん

 “将来、自立して幸せに生きられるように”。たいていの親は愛しいわが子にそう願い、成長を見守り、子どもにとってベストな選択で適切に手助けをしたいと思うもの。成長の機会を奪われず、適切なサポートを受けて成長する…これはすべての子どもたちに保障されるべき権利。そしてそれらは発達障害などの特性を持った子どもたちにもその親にも当然、変わりない思いであり権利です。

現在、日本では、通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある児童生徒は6.5%(平成24年に文部科学省「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査」より)。1クラスに2~3人はその特性を持つ子どもがいる計算です。しかし、おそらく小学校入学前からその特性を発揮していたであろう子どもたちに、効果のある支援がとりこぼしなく届き、その家族が十分フォローされているかというと、残念ながらイエスとは言えないのが今の日本です。

一方で、米国やカナダでは、2000年頃から「自閉スペクトラム症(※)」の診断を受けた子どもたちへの支援方法として、効果に関するエビデンスがある「ABA(応用行動分析)」が取り入れられるようになりました。現在、米国、カナダのほとんどの州では、公費または医療保険でABAセラピーが受けられるようになっています。


 日本でもABAは近年、ようやく自閉症をはじめとする発達障害の有力な療育・支援法の一つとして、認知が進んできました。しかしまだまだ早期療育や特別支援教育の現場に広く深く浸透しているとは言えない状況です。まして米国やカナダのような、ABAへの特別な公的支援は全く行われていません。効果に関する科学的エビデンスが最も蓄積されてきたABAも、全くエビデンスに裏打ちされていない他の多くの療育法も、十把一絡げな扱いを国から受けているのが、日本の実情なのです。

幼いころに確実で十分な療育を受けることができなかった子どもたちは、その特性から社会参加に支障をきたしたり、いじめの対象になったり、慢性的なストレスで精神障害が引き起こされたりと、二次障害の出現も問題になっています。制御できなくなった問題行動は、強度行動障害につながることもあります。二次障害を予防する意味でも、発達障害の人たちへの発達の道筋を理解し、適切な支援体制と支援方法を日本に広めていくことが大変重要です。

私たち「ABA SPEAKS」は、“すべての発達障害児にエビデンスのあるABAを”を合言葉に掲げ、活動をスタートさせました。発達障害の特性のある子どもにも、しっかりと成長の機会が与えられるように。必要なすべての子どもに、確実な効果が証明されたABA療育がもれなく届くように。私たちはABAを日本に広める活動を積極的に行っていきます。

私たちの活動
 

ABAの確実な情報を共有し、繋がる機会をつくります。
 

アメリカでの研究で、自閉症の子どもたちへのABAの大きな成果がニュースになったとき、いち早くそれを現場の療育に取り入れるように働きかけたのは、自閉症児たちの親でした。親たちが知識を持ち、繋がり、強く働きかけたことで国が動いたのです。日本でも、私たち保護者、支援者などが確かな情報を共有し、繋がっていくことが、ABAを広め国を動かす大きな力になります。そのために私たちABA SPEAKSが軸にしているイベントは、以下の2つです。

上を見上げる少女

活動① 歩こう話そう TALK&WALK
 

4月2日の世界自閉症デーに合わせて2018年度から毎年3月末に開催。ABAについて語り学ぶセミナー形式の「TALK」と、ごみ拾い活動に参加する「WALK」で構成。多くのABAの先生方や事業者がご協力&応援くださり、たくさんの当事者、保護者、支援者、応援者の方が繋がり知識を深める大きな機会となっています。

活動② ABA情熱セミナーオンライン

 

当会の藤坂龍司代表をはじめ、経験豊富なセラピストが登壇し、ABAについてさまざまなテーマで学ぶ場として機能しています。チャット機能などを利用した質問タイムは活性化して大変好評でした。毎年継続して実施しています。

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